三谷商事の子会社ミタニ 雇用保険、未加入で10年天引き

  • 2009/02/12(木) 00:01:37

2月11日 福井新聞

三谷商事の子会社ミタニ 雇用保険、未加入で10年天引き

三谷商事の子会社ミタニ(本社福井県福井市主計中町、古市誠治社長)に1989年から約10年間勤務していた元男性社員(43)=同市=の雇用保険が、毎月給与天引きされていたにもかかわらず実際は未加入だったとして、この男性が10日、「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」に基づくあっせんを福井労働局に申請した。同社では数年前、当時の経理担当社員により、複数社員らの雇用保険料などが被害に遭う不祥事が発覚したが、男性については同社の調査が行われず放置されていた可能性があるという。

 男性は社会保険庁の「ねんきん特別便」がきっかけで未加入に気付いた。厚生年金、厚生年金基金(企業年金)も加入期間が勤務期間より半年短かったとして、雇用保険と合わせ計50万円の損害賠償を求めている。

 ミタニはガソリンスタンド経営などを行っており、男性は89年10月から99年3月まで勤務。男性によると、この間、月額千数百円の雇用保険料が天引きされていたが、ハローワーク福井の記録では未加入だったとしている。

 また年金は、男性が福井社会保険事務所に照会したところ90年4月からしか払い込まれておらず、それまで半年間は未加入だったという。

 昨年秋に発送された「ねんきん特別便」で、勤務期間と年金加入期間のずれが判明。勤務期間を証明しようと、雇用保険加入期間をハローワーク福井に問い合わせて保険未加入が分かった。

 男性は1月、同社に説明を求めたが「納得のいく解決策が示されず、不法行為により損害を受けた」として紛争調整委員会のあっせんを申請した。

 男性が福井社会保険事務所から受けた説明では、年金加入期間のずれについて同事務所は2003年、同社に指導を行ったが、男性は当時、同社から指導の事実を知らされなかったという。

 同社は、不祥事に男性も巻き込まれた可能性があるとした上で「不祥事発覚時、(男性のように)退社後一定の年数が経過していた社員については調査を行わなかった」と説明。「失業期間があれば保険の支払いは検討したい」と話している。年金については「発覚時にすべて解決したと認識していた。男性に未加入期間があれば補てんを考えなければならず、事実関係を調べたい」としている。
(引用ここまで)

三谷商事は、上場企業で福井では有名な名門企業です。コンプライアンスの意識は、記事から確認する限りですは、残念なぐらい低く感じます。

問題がおきてからの対応も杜撰であるといえます。年金特別便で今回はこのような結果になったわけですが、雇用保険の加入については2年間までしか遡及取得できませんので本人が不利益を被る可能性があります。

また雇用保険は、試用期間を抜いていたりすることも多いので、完全な法律違反で本人からの申請でトラブルになれば本来の期間分については、会社が失業保険をもらえる日数分のお金を補填するように要求があるケースもたくさんあります。

また労働保険についても修正申告をしなければいけませんし、本人から保険料を徴収していない場合には、本人から保険料分を徴収するのは難しいということもあります。

入社時には、本人も雇用保険に加入しないことに同意して、法律違反を承諾していてもいざ自分が退職することになれば、労働者の言うことが正しい訳ですから、当然さかのぼって加入しなければならないのは企業側になってしまいます。

いずれにしても社会保険労務士としての立場からのコメントになりますが、紛争調整委員会のあっせんまでいくということは、会社が紳士的に対応をしていないことです。なんとか本人の納得いく方法で解決してもらいたいと思います。

企業ブランドの低下は、このようなところから始まるわけですから、ちょっとした従業員とのトラブルを軽んじることなくきちんとした対応を取っていただきたく思います。

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