成年後見:司法書士の法外報酬 女性「安心していたのに」

  • 2006/09/16(土) 05:24:42

9月14日 毎日新聞 

成年後見制度の担い手として期待されていた司法書士までもが、依頼者の信頼を裏切っていた。77歳女性からの調停請求で明らかになった、報酬をめぐるトラブル。調査した司法書士会は「常識はずれの額」としているが、司法書士は返還を拒否している。「いい先生だと安心していたのに……」。埼玉県内の福祉施設に暮らす女性は、そう言って肩を落とした。【成年後見取材班】

 女性は以前、東海地方に住んでいたが、4年前に夫を亡くし、翌年、兄弟がいる東京都に移住した。しかし、不慣れな東京暮らしで体調を崩し、入院。将来への不安が募る中、福祉関係者の紹介で老後を託したのが、この司法書士だった。

 だが、預けた預金通帳は、解任するまでの1年半に、報酬だけで約500万円も減っていた。内訳はこんな具合だ。

 「日当」では▽女性との面会1回が2万5000~5万円▽印鑑店で664円のゴム印を購入した際が5000円▽区役所で住民票を取得した際は2万円--など。手続き関係の報酬は▽マンション売却時に83万円▽福祉施設への入居契約で70万円--などだ。

 女性は毎月3万円の定額報酬を支払っており、司法書士が所属する社団法人成年後見センター・リーガルサポートは「面会など通常業務は定額の範囲。30分5000円もの日当加算はおかしいし、不動産売買などの報酬も高すぎる」と認める。

 司法書士は86年に事務所を開設。成年後見制度が始まった00年以降、積極的に利用普及にかかわり、昨年までリーガルサポート東京支部の副支部長も務めた。インターネット上のブログで制度の活用を説き、今春、制度を紹介する本も出版した。女性は「専門家だから安心」と紹介されていた。

 一方で、自身はリーガルサポートの規則に従わず、女性と契約を結んだことを支部に報告していなかった。リーガルサポートは昨年、別の案件で日当の加算を知り「やめるよう再三指導したが、従わないため処分を念頭に調査してきた」という。松井秀樹専務理事は「女性の件は調停請求が来るまで知らなかった。社会的責任を感じており、報酬が返還されるよう、できるだけのことをする」と話している。

 ◇事務所維持のため…正当性を強く主張

 《司法書士は報酬の正当性を強く主張しながら、高額になった理由は「事務所の維持」のためと述べた。主な一問一答は次の通り》

 --契約の金額はどのように決めたのか。

 今までの経験などから私から提示した。

 --具体的に、いくらかかると説明したのか。

 500万とは言っていない。かなりの高額、数百万円かかると言った。女性は「分かりました」と言っていた。

 --高過ぎないか。

 おかしくないですね。そうしないと、事務所が維持できない。

 --住民票を取るのに2万円とか、ゴム印買うのに5000円というのも。

 そうですね。事務所によって報酬はさまざまだから。まとめて説明して了解頂いている。

 --女性は契約後長い間、報告をもらっていないと言っているが。

 最初は仕事が多いので半年ぐらいかかると説明し、了解を得た。報告は文書で6回ぐらいした。

 --最初の報告はいつか。

 契約の1、2カ月後。

 --半年ぐらいかかるのではなかったのか。

 そうですね。

 --文書で6回出した?

 ぐらいですね。文書か、もしくは口頭で。

 --先ほど「文書で」と明言したが。

 僕はそう記憶しているんですね。(報告が遅れたという)女性の言っていることが分からない。

 --女性の方が間違っているということですか。

(引用ここまで)

司法書士にもこのような人がいるのは残念です。
女性への報酬の返還を早急にしていただきたく思います。

社会保険労務士にもいろいろ悪いことをする人がいますが、ごく一部の人でイメージが悪くなるのは迷惑な話です。

法律家として大事なことを忘れないように日々業務に取り組みたいと
思います。

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