家庭と仕事の両立なるか…増える「産休切り」

  • 2009/10/13(火) 23:55:33

10月13日 産経新聞

家庭と仕事の両立なるか…増える「産休切り」

出産を機に女性が解雇される「産休切り」が増えている。仕事と家庭の両立を政策に掲げる民主党政権が誕生し、来年6月には子供を持つ女性により配慮した改正育児・介護休業法が施行されるが、改革は本当に進むのか。「とても時短勤務を言い出せない」「社員の意識も変えないと」。改正法施行を前に、女性と中小企業からは、期待と不安の声が聞こえる。

 ■「自宅待機」

 「会社の業績が悪化した。復職はもう少し待ってほしい」

 1歳の子供を持つ横浜市の小林礼子さん(35)=仮名=は今年3月、勤務先からの電話に言葉を失った。小林さんはソフトウエア開発企業の経理担当者として約5年間勤務。2年前に出産のため産前産後休業(産休)を取得した。

 出産後も育児休業(育休)を継続し、約10倍の競争率を突破して4月からの子供の保育園入園が決まったところだった。それなのに自宅待機とは-。

 保育園は母親が働いていることが入園の条件。休職が続けば、入園をあきらめざるを得ない。小林さんは泣く泣く退職。現在はアルバイトをしながら子供を保育園に通わせている。

 ■6時間勤務義務に

 小林さんのような女性は増えている。

 「産休後に辞めることを勧められた」「育休から復職させてくれない」。こうした相談が全国の労働局に殺到。厚生労働省によると、平成16年度に521件だった相談件数は20年度に2・5倍に跳ね上がった。

 法改正はこうした女性の悩みを解消するのが狙いだ。企業はこれまで3歳未満の子供を持つ従業員に対し、一定の短時間勤務や育児費用の援助など、7項目のうち1つ以上を実施していればよかった。しかし、法改正により、希望者に対しては1日6時間以内の短時間勤務と残業免除の2項目の導入が義務づけられる。「産休切り」など悪質なケースは企業名を公表することもある。

 すでに短時間勤務制度を導入している百貨店の高島屋。横浜店広報担当の横田未央子さん(41)は1日5時間の勤務で子育てと仕事を両立させる。

 今年2月に約2年の育休から復帰。朝は会社員の夫と交代で長女(2)を保育園に送る。夕方は同僚より約3時間早く仕事を切り上げ、家事をこなす。

 横田さんは「すでに多くの女性従業員が制度を利用しており、安心して出産に踏み切れた」と話す。

 ■制度だけでは…

 シフト制の勤務が多い百貨店では多くの従業員の要望に応える短時間勤務の導入は難しいとされてきた。しかし、高島屋では現行の育児・介護休業法が施行された3年から短時間勤務制度を導入した。優秀な人材を育成しても、結婚を機に退職する女性従業員が後を絶たなかったためだ。

 制度導入後、10%以上だった女性の離職率は18年で2%にまで激減した。

 しかし、高島屋のような企業は少ないのが実態だ。 従業員約50人の中部地方にある健康器具メーカー。制度を導入しているのに、最近、営業担当の女性2人が妊娠を機に退職した。

 「経営的にも人員にも余裕がないうちのような中小企業では、同僚に遠慮して休みを言い出せない女性従業員が多い。法律を改正しても状況は変わらない」。同社の人事担当者(38)はこう打ち明ける。

 東京大学社会科学研究所の佐藤博樹教授は「子育て支援は、企業が制度を変えただけでは進まない。子供を持つ社員を支えることの大切さを研修で伝えるなど、社員の意識を変えていく努力も必要だ」と指摘している。(今泉有美子)

少し前は、育休切りという言葉が話題になりましたが、今度は産休切りです。

改正育児介護休業法が施行され、9月30日からは、「都道府県労働局長による紛争解決の援助制度」、「法違反に対する勧告に従わない企業名の公表制度」、「虚偽の報告等をした企業に対する過料(20万円以下)制度」が施行されましたが、これらがどのような影響があるのかそして、このような法違反を抑制につながるのかちょっと不安が残るところであります。

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子育てで半日勤務OKに 国家公務員に新制度

  • 2006/08/09(水) 15:31:08

 8月9日 朝日

育児と仕事を両立させるため、半日だけの勤務を認め、かわりに新たな
職員を補充することを可能にする育児短時間勤務制度が来年度から一般職の国家公務員に導入される見通しとなった。

人事院が8日、内閣と国会に対し国家公務員育児休業法の改正を求める意見を提出し、これを受けた改正案の成立が確実なためだ。

子育てのための短時間勤務は民間企業でも普及しつつあるが、半日だけの勤務を認める制度は少ない。

少子化が進むなか、地方自治体や企業の対応にも影響を与えそうだ。

 小学校就学前の子どもを持つ一般職の国家公務員(約30.1万人)が対象。

人事院規則で勤務は、1日4時間(週計20時間)ないし5時間(同25時間)で5日間とも出勤するか、週2日と半日(同20時間)ないし週3日(同24時間)出勤するかの計4パターンを想定。

給与は勤務時間に応じて支給する。

 また、制度を利用した職員にかわり、任期付きで短時間の勤務職員を雇えるようにする。

同じ職場の経験があるOBのほか、一般にも募集し、非常勤職員として採用。

同じ職場で複数の常勤職員が短時間勤務をとる場合には、そのポストを他の職員が「併任」することで勤務時間を補う人事異動も可能にする。

 これまで国家公務員の子育てのための短時間勤務形態としては、3歳未満の子どもを持つ親が託児施設に送り迎えするなど1日2時間だけ職場から離れられる「部分休業制度」があった。

しかし職員の補充がないため、仕事のカバーは同僚が手伝うケースが多く、「周囲に迷惑をかけ、とりづらい」との声が上がっていた。

04年度に部分休業を利用した国家公務員は出産した女性職員の1割程度にすぎない。

 02年施行の改正育児介護休業法では、3歳未満の子どもを持つ親を対象に勤務時間短縮やフレックスタイム導入などを講じることを義務づけている。

 しかし、人事院が従業員100人規模の企業4602社を対象に実施した調査では、昨年10月1日時点で、何らかの短時間勤務制度を導入している企業は43.4%。

このうち、フルタイムの2分の1未満の勤務時間まで短くできる企業は4.2%。

2分の1以上4分の3未満の時間にできるのは24.6%にとどまる。

 意見の提出を受け、総務省は関連省庁との調整を行い、今年度中の法改正をめざす。

また地方公務員育児休業法も同様の改正をするかどうか検討する方針だ。
(引用ここまで)


最近民間企業の育児休業の拡大策が目立っていたが、今回は国家公務員の話であります。法律による改正となるとかなり影響力はあるものと思われる。

ただし、中小企業にとってはまだまだ育児休業自体の取得率が進んでいないこともあり、今後の課題はたくさん残っているのが現状である。