「偽装請負告発で解雇」、派遣元に賠償命令 名古屋地裁

  • 2008/07/20(日) 17:33:00

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■ 7月16日 asahi.com

「偽装請負告発で解雇」、派遣元に賠償命令 名古屋地裁

偽装請負などを愛知労働局に告発した男性が突然解雇されたとして、派遣元の人材派遣「テー・ピー・エスサービス」(東京都千代田区)を相手取り、慰謝料など約440万円を支払うよう求めた訴訟の判決が16日、名古屋地裁であった。多見谷寿郎裁判官は「男性が偽装請負を解消するよう求めたことを嫌悪して、本来解雇する理由がないのに解雇した」と述べ、同社に約217万円を支払うよう命じる判決を言い渡した。

 訴えていたのは、東芝の工場に派遣されていた岐阜県羽島市の青木伸広さん(37)。

 判決によると、青木さんは05年5月、愛知労働局に対し、多重派遣などが行われているとして、行政指導するよう申し入れた。その直後、派遣元から業務打ち切りを通告され、同労働局が是正指導した後の同年7月、解雇された。

 判決は、業務の実態について、偽装請負に加え、4社を経由した多重派遣が行われていたと認定。解雇は、こうした違法状態を改善しようとした青木さんを排除するためだったとして、「報復ではなく、能力や技術が低いから解雇した」とする同社の主張を退けた。

 同社は「社長が不在でコメントできない」としている。
(引用ここまで)

4社を経由した多重派遣ということであきれてしまいますね。

今後は内部告発などは増えています。内部告発したことを理由とする(またはそう判断してもおかしくない)解雇は、当然無効となりますので、最初から無駄なことをしないのが賢明です。

派遣については、日雇い派遣問題で法律が変わろうとしている真っ最中ですが、私は決して日雇い派遣そのものはいけないものと思っていませんし、実際ニーズはあるものなのであまり激しいバッシングをするのはどうかな?と思っています。



不当解雇です、ご主人さま」 メード女性に解決金 大阪

  • 2008/07/02(水) 23:40:20

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7月2日 asahi.com

不当解雇です、ご主人さま」 メード女性に解決金 大阪

大阪・ミナミのメードカフェで働いていた女性が「一方的に解雇された」として、経営会社を相手に解雇予告手当など49万円の支払いを求める訴訟を大阪簡裁に起こした。経営会社側が解決金17万円を支払うことで1日、和解した。

 訴えたのは自称「永遠の18歳」でタレント活動もしている愛沢りん(本名・森愛)さん。愛沢さんによると、昨年12月にアルバイトとして採用され、時給800円で働いていたが、2月いっぱいで解雇されたという。解雇予告手当と未払い分の残業代の支払いを求めて、5月に提訴した。

 裁判で愛沢さんは、遅刻・欠勤した場合に「罰金3千円を徴収する」という規約について今年2月に説明を求めたところ、メールで「考えが合わないので今月いっぱいの契約とする」と通告され、解雇されたと主張。会社側は「双方が納得した上での退職だった」と争う姿勢を見せた。角藤恒男裁判官は和解を促し、解雇予告手当に相当する額を支払うことで決着した。

 愛沢さんは弁護士を頼まず、訴状はインターネットで見つけたひな型をもとに一人で書き上げたという。現在は別のメードカフェで働いているといい、「無事に解決できてよかった。明日からまた新たな気持ちでメードとして働きます」と話した。
(引用ここまで)

このニュースが取り上げられたのは、話題性があるからでしょう。ワイドショーでも取り上げていたのでメードと裁判のギャップが絵になるのかもしれません。

本人と経営者は、メールだけでやり取りをしており、まさに時代を感じます。話せばわかるということも多いのになあと私は思うのですが。

いずれにしても解雇は、合理的な理由がなければできない。この経営者に限らず、社長たるもの労働基準法ぐらいは、知っておかないと、大きな損害を被ります。

簡易裁判所で即和解ということですが、本人が自分で調べてやったということは偉いですね。いい仲間がみんな教えてくれたんでしょうね。素晴らしいのひとことですが経営者は、和解とはいえ今頃最初からきちんと払っておけばよかったなあと思っていることでしょう。

ブログでは、他の取り上げている記事が最高裁や高裁のものが多いことを考えるとちょっと異色のものでしたが、私もちょっと他に便乗して取り上げてみました。

最後に社会保険労務士として今回のような経営者の皆様や働く労働者に正しい知識を提供し、少しでも多くの人のお役にたてるよう日々努力していこうとあらためて強く思いました。

解雇の無効認めず バスカード着服の元運転手

  • 2008/03/20(木) 12:24:29

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■ 3月12日 産経新聞 解雇の無効認めず バスカード着服の元運転手

バスカード2枚の着服を理由に懲戒解雇したのは違法として、西日本鉄道(福岡市)の元バス運転手の男性=北九州市=が同社に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁は12日、解雇の無効を認めて約290万円の支払いを命じた1審福岡地裁判決を取り消し、請求を棄却した。

 判決理由で牧弘二裁判長は「バスの運転手としての適格性を疑わせる服務規律違反にあたる」と指摘。

「会社が着服事件撲滅のため、被害が少額でも懲戒解雇を実行していたことは男性も知っており、解雇権の乱用とはいえない」と述べた。

 判決によると、男性は平成17年2月、福岡市で路線バスに乗務中、客が車内に忘れるなどしたバスカード2枚(計7400円分)を会社へ報告せずに着服、翌月に解雇された。
(引用ここまで)

企業側にとっては懲戒解雇が当然と思っていても、いざ争うと負けてしまうケースはあります。裁判に発展するケースはそれほどあるわけではありませんが、いざというときに問題になってしまうようなことはしないほうがよいでしょう。今回は結果的に高裁で請求棄却という結果になりましたが、きわどい判決ではないかと思います。

懲戒解雇になるということは、その人にとってはその後の人生に大きな影響を与えることになります。
できれば、話し合いにより諭旨退職などという選択肢も考えてみたほうがよかったと思う事例が、私自身もたくさんあります。

社会保険労務士は、争うことで白黒つけることを支援するのが目的ではないと思っています。お互いにとっていい方法をともに考えて話し合いをし、初期の段階でこのようなところに進む前に問題解決するのが仕事であります。

労務の相談業務は、ますます複雑化しつつありますが、根本的に仕事以前に「人」としてどうなのかという問題社員に遭遇するケースも増えてきています。

結局は、採用した会社にもいろいろ問題がありますので、同じ過ちを犯さないように情報を共有し、今後に生かすことが大事ではないでしょうか。


「分煙要求で不当解雇」 非喫煙男性、滝川の会社提訴 増進法施行後で全国初

  • 2008/02/03(日) 17:38:06

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■ 1月25日 北海道新聞

「分煙要求で不当解雇」 非喫煙男性、滝川の会社提訴 増進法施行後で全国初

職場の分煙対策を要望したことで不当に解雇されたとして、砂川市の男性(34)が二十四日、勤務していた建設資材製造会社「道央建鉄」(滝川)を相手取り、解雇の無効確認と給与の支払いを求める訴えを札幌地裁岩見沢支部に起こした。NPO法人日本禁煙学会(東京)によると、職場での受動喫煙をめぐり非喫煙者側が解雇されるのは極めて珍しく、こうした解雇処分の違法性を問う訴訟は、受動喫煙防止を盛り込んだ健康増進法の施行(二○○三年)後、全国で初めて。

 訴状によると、男性は○七年一月、道央建鉄に入社。当時、勤務していた同社の事務所では、従業員の半数以上が自席で喫煙していた。男性は入社直後から頭痛や吐き気、不整脈などの症状に悩まされ、同五月には「急性受動喫煙症」と診断された。

 男性は診断結果を上司に提出し、分煙対策を要望したが、会社側は「喫煙しないとうちの社員は仕事にならない」「たばこが苦手なら他の仕事を探した方がいい」などとして応じなかった。

 男性の相談を受けた滝川労基署は同八月、同社の実態を調査し、同社は受動喫煙に関して改善を指導されたという。その直後、会社側は男性に退職か配置転換を受け入れるよう命じ、男性がどちらも拒否すると、「やむを得ない理由がある」として解雇された。

 男性の代理人の黒木俊郎弁護士(札幌)は「解雇の実質的な理由は労基署への相談であり、解雇は労働基準法違反」とし、男性は「上司から『たばこを我慢できないのはおまえが悪い』などと煙たがられ、納得できなかった。泣き寝入りせずに戦いたい」と話す。

 一方、道央建鉄の西田洋一社長は「私を含め社員の大半が喫煙者で、完全な分煙対策には費用もかかる。社会の流れに逆らっているのは承知しているが、男性と会社の双方のために解雇した」としている。
(引用ここまで)

解雇の理由が、監督署への相談であればそれは無効です。

今回は、中小企業の実態を表しているように思います。社長は、時代の流れに逆らっているとはわかっていても分煙について改善することをしていないわけです。

費用がかかるからできないというのは、言い訳に過ぎず、外で吸うように外に灰皿をおけばいいだけのことと私は考えるわけですが、外では寒いし、仕事の効率が悪くなるといって耳を貸さなかったのかしれません。

会社側は喫煙しないと仕事にならないというのもちょっと無理があるでしょう。子どもの言い訳レベルです。そもそも職務中にたばこを吸っている時間を1年間で換算するとどのくらいあるでしょうか?

極端な話ですが、たばこ休憩が1回10分として、1日6回で1時間 、1年で240日間労働すると、240時間分をロスしていることになります。仮に1時間の単価が、2,000円の人とすると48万円分は、たばこを吸いに行っている時間に対して給料を払っていることになります。非喫煙者からすると平等や公平ではないということで不満を持っている人も多いと思います。きちんとタバコ休憩時間を就業規則に設けたりして、ルール化するのも1つのアイデアではないでしょうか。

喫煙する人の権利もストレス発散のためには必要だということもわかりますが、会社の経営のためには、非喫煙者のことも考えてあげなければなりません。

オフィスの席でたばこを吸っている会社が、いいイメージを与えることはできないですし、なんだか机周りが汚れていそうですし、壁とかが汚れて掃除の手間がかかり、余計お金や時間がかかるような気がします。

中小企業の社長のなかには、「俺がルールだ」といって、労働基準法を無視して、勝手にルールをつくる人がいますが、それでは社員のモチベーションはあがりません。長期的に成果をあげていくためには、いろいろな工夫が必要です。今回の社長も嫌なら辞めていけばいいと言う考えでは、絶対にいけません。

今回も健康増進法が施行されてからの事件ですから、会社のルールではなく、法律に従い素直に改善していただきたいというのが私の気持ちでした。分煙スペースを作り上げるために経営改善をして利益をあげて、改善費用を稼ぎだすのが一番いいと思います。


「年間4千時間労働、うつで解雇」賠償求め会社を提訴へ

  • 2007/03/15(木) 21:35:39

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3月10日 asahi.com

「年間4千時間労働、うつで解雇」賠償求め会社を提訴へ

年間4000時間を超える長時間労働でうつ状態となり解雇されたとして、総合建設コンサルタント「建設技術研究所」(本社・東京)の元男性社員(30)が、損害賠償や未払い賃金など約1300万円の支払いなどを求める訴訟を大阪地裁に近く起こす。長時間労働させたこと自体を違法行為として賠償を求める方針で、企業責任を問う手法としては珍しい。

 長時間労働を巡るこれまでの裁判では、うつの後遺症などを理由に賠償請求する事例が多かった。元社員の代理人の岩城穣弁護士は「後遺症がなくなっても、本人が受けた精神的苦痛は大きい。長時間労働をさせた会社の責任そのものを追及する」としている。

 準備中の訴状などによると、元社員は01年4月から建設技研の大阪本社(大阪市中央区)に勤務。土木工事の計画作りなどを担当していたが、02年の1年間で、会社側の資料でも3565時間勤務させられたことが確認できたという。残業が月250時間を超えることもあった。元社員は「実際には、法定労働時間の倍の4000時間を超える勤務を強いられた」と主張している。

 02年12月ごろから体調を崩し、03年4月からは自宅療養と復職を繰り返すようになった。その後、適正な支援も受けられず、05年12月に解雇されたという。個人加入した地域労組を通じて復職を求めてきたが、会社側は応じなかった。

 建設技研は元社員の主張を認めておらず、「誠実に事実を明らかにしていきたい」としている。
(引用ここまで)


建設技術研究所は、業界でも大手で東証一部上場企業であります。従業員は、1100名前後で全国に支社をもっています。このような事件は、たまたま提訴したためあかるみになりましたが、大手企業はお金である程度までは解決にもってくでしょうし、労働者側が泣き寝入りの場合もしょっちゅうみられます。

今回の場合は、真実はわかりませんが、長時間労働が原因になってトラブルが大きくなっていると言っても間違いありません。うつ病は、1生涯で7,8人に1人ぐらいは、かかるといわれていますし、初期の対応など会社のケアがきちんとできていないと責任を問われるような時代になっています。

今回の事件に対して、会社側は次のように答えています。

当該社員は、就労可能な状況であるにもかかわらず、当社からの出社命令を長期間無視し続けたため、就業規則に基づき解雇したものであります。報道内容からなる当該元社員の主張は承服できかねるものであり、今後の訴訟の過程で誠実に事実を明らかにしてまいる所存であります。


弊社事務所から徒歩3分くらいのところにこの会社の本社がありますが、期待を裏切らないようコンプライアンス重視で労働時間の短縮をまずお願いしたいところです。

解雇紛争、金銭で解決・厚労省検討、補償金を年収の倍以上に

  • 2006/11/20(月) 12:26:23

11月18日 日経新聞  

解雇紛争、金銭で解決・厚労省検討、補償金を年収の倍以上に

厚生労働省は解雇トラブルを補償金で解決する新制度を導入する方向で調整に入った。

補償金の下限を年収の2倍程度とすることで労使の理解を得たい考え。

労働紛争の防止を目的に制定する「労働契約法」に盛り込む方針で、審議会の議論を経て来年の通常国会への法案提出を目指す。

 労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の労働条件分科会が21日、解雇紛争の金銭解決を含めた労働契約法について具体的な議論を始める。

(引用ここまで)

年収の「2倍」ですか? こんなに高すぎては話はまとまらないでしょう。解雇といってもいろいろな理由があるわけで、下限が2倍では採用するのも慎重にならざるを得ません。
そもそもお金で何でも解決という考え方は嫌いです。何でも裁判をやりたがる社長がたまにいますが、白黒つければいいという問題ではなく、今後お互いのために一番いい解決方法を探すのが一番大事だと私は思っています。