<裁判>「育休で昇給消えた」大学教員が提訴

  • 2017/01/22(日) 07:30:23

今回は、男性職員が育児休業をとったら、昇給しなか
ったのは、不利益な取り扱いにあたるので、賠償を
求めて、裁判をおこしたという話です。

育休期間は、9か月でした。この大学の就業規則に
育休をとると昇給は対象外になり、他の病気休暇と
同じで例外はないとのことだったようです。

今回は、係争中で詳細もわからないので私の立場で
は、いろいろ思うところもありますが、コメントしませ
んが、過去に近い内容の判決がありますので参考
になると思います。ブログでも過去の大阪高裁の
判決を、とりあげていました。

育休で昇給見送りは違法=勤務先に賠償命じる―大阪高裁
http://iwave.blog73.fc2.com/blog-entry-2041.html

稲門会事件という有名な判決で最高裁までいきましたが、
大阪高裁の判決のとおりでした。こちらは病院で
今回は、大学の職員でいずれも男性の話ですが
育児休業期間の長短はありますがベースとなる
争点は一緒だと思います。

もちろん就業規則や賃金制度、昇給の内訳などいろいろありますが、
今回どのような結果になるとしても企業側はこのような取り扱い
は注意して就業規則などを作成、改訂していかなければなりません。

参考 yahooニュース 毎日新聞より
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170121-00000020-mai-bus_all

<裁判>「育休で昇給消えた」大学教員が提訴

 関西地方のある私立大学で、育児休業を取得した男性教員が大学を提訴する事態が起きました。育休を取ったことで昇給の機会を失ったという男性は、「育休取得を理由とした不利益な取り扱いにあたる」として、昇給分の給与を賠償するよう求めています。いったい何が問題とされているのか、明治大商学部の藤田結子教授(社会学)が報告します。

 育休を理由とするハラスメント(嫌がらせ)防止の措置を会社に義務づける改正育児・介護休業法が、2017年1月1日に施行されました。法律整備は着実に進んでいます。しかしながら、男性が育児休業を取得することへの理解はあまり広がっていません。男性中心の企業社会で、育児は女性の仕事という考え方や、育休取得が昇進や昇給に影響することを恐れる風潮が、まだまだ強いからでしょう。

 ◇「子育てに関わりたい」と9カ月の育休を取得

 大学教員の佐藤健一さん(40代男性、仮名)は、妻に4人目の子供が生まれた15年秋から9カ月間、育休を取得しました。男性の育休取得期間は「5日間未満が約6割」ですから、珍しい長期取得のケースです。

 佐藤さんは育児分担の理由をこう語っています。「もともと子供が好きでした。仕事ばかりで十分に子育てに関わらないのは、教える仕事をしている身としては本末転倒だと考え、取得することにしたのです」

 育休を申し出る前に、大学の就業規則と育休規定を確認しました。すると、おかしな点があることに気づきました。

 給与規定によると、教職員は通常、毎年4月1日に昇給します。昇給対象者は4月1日時点の在職者で、前の年度の12カ月間すべてを勤務した人と規定されていました。つまり、前の年度に育休を取得して仕事を休むと、昇給対象から外れる、ということです。

 また、就業規則の中の育休規定には、育休期間を昇給に必要な期間に算入せず、昇給は復職後12カ月勤務した後の直近年度に実施する、と書かれていました。

 佐藤さんは、それまで加入していなかった教職員労働組合に事情を相談し、大学人事課に話し合いに行きました。すると担当者は「他の病休と同じ扱いです。育休だけ特別不当な扱いではありません」と回答しました。

 釈然としないまま育休に入り、9カ月間育児と家事にどっぷりつかって職場に復帰しましたが、佐藤さんの9カ月の育休は複数年度にまたがっていたので、規定に従った場合、その2年プラス1年間の勤務後まで、昇給がないことになります。

 しかも、いったん昇給が遅れるとその後ずっと遅れ続け、基本給をベースとする諸手当、ボーナス、年金に大きく影響します。教職員労組は大学に規定の是正を求めましたが、回答はありません。

 ◇子どもを持てば持つほど昇給が遅れる仕組み

 この規定に従うと、育休を取るほど、子どもを持てば持つほど昇給が遅れてしまいます。育休を取ることで賃金面の不利益をこうむるなら、男性はおろか女性教職員でさえも育休取得をためらってしまうでしょう。

 そもそも育児・介護休業法第10条は、育休取得を理由として、従業員への不利益な取り扱いを禁じています。以下はその抜粋です。

 解雇すること▽契約を更新しないこと▽労働契約内容を(悪条件に)変更すること▽自宅待機を命ずること▽降格させること▽減給、または賞与などの不利益な算定を行うこと▽昇進・昇格の人事考課で不利益な評価を行うこと

 大学の規定は、明らかにこの条項に抵触しています。

 大学との話し合いが進まなかったため、佐藤さんは教職員労組の協力を得て、裁判所に判断を求めることにしました。「不昇給は育児・介護休業法第10条が禁止する不利益取り扱いにあたり、関連就業規則も公序に反して無効である」として、昇給分の損害賠償を求めています。

 ◇最高裁で確定した病院敗訴の判決も

 過去の同様の裁判では、京都市の病院に勤務していた男性看護師が、3カ月の育休取得を理由に昇給・昇格を認めないのは違法だとして、病院を訴えた例があります。

 病院の就業規則には、育休を3カ月以上取ると、翌年度は職能給を昇給させない規定がありました。また、翌々年度の昇格試験の受験資格も認めていませんでした。裁判所は「昇給・昇格で育休取得者を不利益に扱っている」と認めて原告勝訴の判決を出し、15年12月に最高裁で確定しました。

 佐藤さんの大学では、すべての教職員に毎年昇給が認められています。佐藤さんと労組は「育休取得者が欠勤者と同じように扱われて昇給できないうえ、昇給がいったん遅れると回復できないのは、より悪質な不利益取り扱いに当たる」と訴えています。

 ◇1人で悩まず労組やNPO、労働局に相談を

 厚生労働省によると、結婚や妊娠、出産で不利益な取り扱いを受けた労働者からの相談は15年度2650件、育休取得による不利益取り扱いの相談は1619件にものぼっています。おそらく、この数字は氷山の一角でしょう。

 もし、このような取り扱いに直面したら、1人で悩まず誰かに相談しましょう。佐藤さんは労組に頼りましたが、周囲の信頼できる人やNPO、厚労省の各都道府県労働局に相談する選択肢もあります。育児は会社の仕事に劣らず重要な仕事です。育休を取ったことを後悔せず、胸を張ってください。

 佐藤さんはこう話しています。

 「育児をすることで、社会についてたくさんのことに気づきました。何よりも、子どもたち全員に笑顔が増えました。裁判をすることで後に続く男性の育休取得を手助けしたいと思っています」


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