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退職した社員が10日で転職先をやめて再度弊社に出戻り入社することになった。

  • 2022/05/08(日) 07:30:11

  最近退職した従業員が、転職先の職場を10日ほど勤務後すぐ辞め
  て再び弊社に入りたいと申し出てきました。
  まじめな社員でよく仕事をしてくれていたので申し出を受け入れようと思いますが、
  手続きが面倒なので退職していないことにできないでしょうか。

 
   

    退職日を既に迎えている方の退職をなかったことにするのは、できないと
  思ってください。一度退職したらそこで雇用契約は終了しています。社会保険
  に限らず、社内の手続きはすべて退職、そして別途入社という扱いで取り扱っ
  てください。

  今回は、自分の都合で退職して出ていったのにそのあとでたまたま、
  その従業員の都合で戻りたいということで会社もオッケーしたから
  新たに再雇用することになっただけです。

    本人が退職すべき理由があってそこで会社も承認して退職は成立している
   わけです。新たに再度入社するといっても全員が同じように再度入社できる
   わけでもないし、労働条件も勤務先も変わる可能性もあります。再度雇用契約
   を結びなおす必要があるということです。

     今回は退職が成立したことによって勤続年数はリセットされました。そして
    年次有給休暇や退職金については勤続年数が関係してきますので、会社
   にとっても正しい実務をしないと後からトラブルになってしまいます。会社のIDカード
   などならまだいいかもしれませんが、給与計算においてもそれぞれ退職前までの
   分、そして再入社後の分として計算することになります。

     当然ながら社会保険についてもいつも通りの退職と(再)入社の手続きを
    しなければなりません。別人として考えるといいです。雇用契約書と社員番号
    健康保険番号も新しくなります。
     
      もし退職手続きを省いてしまうと、転職先は保険加入を進めている
    のが通常なので、重複して加入できない雇用保険については処理が滞り、転
    職先に迷惑がかかります。社会保険については二重加入になります。
    二以上勤務のようになってしまうが実際は2か所に同時に勤務していない
    わけですから実態とあわず保険証のことで給付などにも影響が出てしまいます。
   
    
     そもそも退職して在籍していない期間も在籍していたこととして虚偽に
    よる手続きをすることになればそれ自体がコンプライアンス的にも問題で 
    先ほどの勤続年数のところなどとの絡みで後からおかしなトラブルになったら
    ほんとうに困ります。転職した会社のほうでどのように手続きをしていようが
    こちらは会社として正しく行っておけば何ら問題はありません。

     他の社員に対しても一度退職しましたと発表していて、数日後また戻ってき
    ていたとしても退職した事実がなくなったわけではないわけです。簡単に
    戻ってこれるような会社と思われてしまうのはどうかと思いますし、
    人によってはいいかげんな会社だと陰で不満が出そうですし、そんな中で手続きを
    退職していなかったことにするなどというような扱いをしていたことがバレたらそれは
    信用問題です。

    たった10日くらいということで安易に考えていたのかもしれませんが
    いろいろことが関係してきますので今回のアドバイスを参考にすすめて
    みてください。

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