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「若者はなぜ3年で辞めるのか?」 を読んでの感想
- 2006/11/25(土) 00:25:16
先日、途中まで読んでいて、しばらく読んでいなかった本で、やっと一気に読み上げることができた本があります。最近読んだ中では、一番良かった本といってもよいでしょう。私がずっと心の中にひっかかっていたことをずばり書いているので実に気持ちがいいものであります。
また私も、上場企業に勤め、悩んだ結果として、レールの上から降りた人間だったので、当時を振り返ってみても私が思っていたことを鋭く分析し提言している点は、とても素晴らしいです。
その本とは、 「若者はなぜ3年で辞めるのか?」 年功序列が奪う日本の未来 です。
出版社と著者の紹介文によると
出版社/著者からの内容紹介
年功序列は終わったと言われて久しい。いまや、上場企業の約9割で成果主義が取り入れられている。とすれば、やる気と才能、そしてハッキリ
したキャリアビジョンさえ持ち合わせていれば、若くても活躍できる時代になったのだろうか。いや、そんなことはない。状況はむしろ逆だ。いまの時代、汗水たらして働いても、若いときの苦労はけっして報われない。下手をしたら、一生下働きで終わる可能性もあるのだ--「3年で3割辞める」新卒離職率、「心の病」を抱える30代社員の急増、ニート、フリーター問題......。ベストセラー『内側から見た富士通 「成果主義」の崩壊』の著者が、若者の視点で、いまの若者をとりまく問題の核心に迫る。
はじめの方に書かれている「昭和的価値観」という言葉について、みなさんも本を読めば、納得してしまうのではないでしょうか。
「勉強して一流の大学に進学して大企業に就職すれば定年まで安泰」という年功序列の昭和的価値観には、就職して、はじめて何かがおかしいと気づくわけです。それは当然のことですが、最近の若者はこの価値観の崩壊にとまどうわけです。もちろん就職してすぐこの価値観は崩壊していて、先行きに疑問を感じ,退職していくのは優秀な人なのかもしれません。
昭和的価値観についていえば、時代的には私も含めて私の高校時代の同級生などは、あまり深く考えず偏差値の高い大学に入学し、大企業に入り、銀行に入行するのが親も安心するし、給料もいいし、レールにのっているだけで、自動的に保証されて定年まで何ら不自由がないと思っていたわけです。
しかしながら経済が右肩あがりで続く前提であれば、大企業に就職し、昇進していき、定期昇給し、管理職のポストについていい給料をもらえるから、最初は安くて、つまらない仕事であってもがまんしてやってきたわけですが、現状はそういうことにはなっていません。
年功序列の崩壊を成果主義という名を使った人事制度でカバーし、その結果若者が被害を受けてきています。かっこいい言葉を使いながらも年功序列の中で今の部長などについている人には、何ら影響のないものであることも著者がここでよく使っている和製成果主義の特徴であるわけです。
若者にはこの本を読んで、みんなで自己主張し、自分のキャリアを深く考えるきっかけにしてもらえればと思っています。
そして経営者の方には、特に若者の価値観を理解するように努め、会社の制度なども変えていかないと 優秀な人材は、採用してもすぐに退職してしまうでしょう。これからは、年功序列はすでに崩壊しているわけですから、中途半端な年功序列は残さず、初任給も基準などはあまり設けず、職務で判断される完全実力制度であるべきだと私も思っています。既得権益にこだわる政治家や仕事のできない50代管理職という抵抗勢力に負けているようでは、会社経営は難しいといえるかもしれません。
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